移行とは?/ セントラルファイナンス
[ 155] さくらインターネット移行記#1 - naoyaのはてなダイアリー
[引用サイト] http://d.hatena.ne.jp/naoya/20070116/1168935694
複数の iDC を検討しましたが、最終的にさくらインターネットに決めた理由は回線品質の高さと回線が低価格である点でした。 はてなのようなコミュニティ中心のサービスは、お金の面では、どうしても回線コストと収益の間にアンバランスが生じがちです。ショッピングサイトや各種メディアのようなコンテンツに比べてマネタイズが難しい、というのがその主な理由です。 例えばはてなのトラフィックの多くははてなダイアリーの日記へのアクセスで占められていますが、基本的に個人の日記にははてな側からは広告を掲載しないポリシーでいます。そのためトラフィックを多数必要とされる箇所で収益をあげることができず、なんとかそのコストを他のページであがった収益でまかなう必要が出てきます。商売指向のサイトでないことの皺寄せは、こういったところに来るというのがおそらく同業者の共通認識でしょう。 同じようにコミュニティサービスをやっている Mixi や Gree がさくらインターネットを選択しているのには、おそらくこういった懐事情も結構あるのではないかなと思います。昨今ウェブで流行しはじめたサービスはどれも似たような傾向を持つものが多いので、さくらインターネットのような回線価格で勝負している業者の需要は今後も増していくのではないかと予想しています。 さて、「移行」と一言で言ってもシステム作業的には結構な労力を必要とします。その作業をつい昨日行ってきました。本格的な iDC の利用開始という意味ではてなにとって非常に大きな意味をもった一日だったと思います。せっかくなので、写真撮影の許可もいただいたことだし、その様子をちょっとレポートしてみようと思います。データセンターの裏側を見れる機会ってのもそんなにないことですしね。サービスの裏側ってどうなってるのかなー、という方は是非写真と一緒に想像を働かせてみてください。 まずはオフィスで事前準備。以前京都から東京に引っ越してきたときとは規模も違うので、いきなり既存サービスを止めつつごっそり移行というわけではなく、今回は少しずつやっていく方針です。 最初の1ラックで使うサーバーを用意します。サーバーは例によって自社製フレームに収まったこんな見てくれのもの。 今回持っていくサーバーは台数がそれほど多くないので、自分たちで車で運ぶことにしました。あくまで自分たちで、それがはてなクオリティ。車内の振動でサーバーが壊れないように梱包します。 社用車のインプレッサにみんなで積み込む。普段あまり車は使わないはてな社ですが、この日は大活躍でした。 で、到着(早) 後続組みが追いかけた過程もご報告といきたいところですが、iDC はその性格上通常は場所とかは秘密なんです。すいません。適当に想像してください。 気を取り直して、まずは Sun Fire をマウントします。レールを先に取り付けます。iDC での作業経験者が一人もいなかいこともあって、結構苦戦。レールの取り付けはおそらく手馴れても一人だと難しそう。二人で両脇から作業をすると効率がよさそうです。 レールを付け直し、慎重に一台ずつマウントしていきます。レールにそって 1U サーバーが収まっていく瞬間はなんとも言えない爽快さがあります。 サーバーもマウントできたところで、ネットワークの設定もはじめます。あらかじめ高速回線とつながった Ethernet ケーブルが配置されているので、自分たちのルーターにそれをくっつけつつ設定などを行います。 なんか写真ばっか撮ってて仕事してないように見える僕ですが、ちゃんとやってますよ。これ証拠写真ね。 途中いくつかトラブルもありましたが(LVS 設定ばっちり! と思ってたけど例によって LVS の設定ではまりましたw)、無事全サーバーの搭載を完了し、ネットワークの疎通を確認中。iDC に設置したけどネットワーク疎通してないよ! とかなるとまた戻ってこないといけませんからね。この辺りは慎重に。ちょっとケーブルが絡まってますが、ご愛嬌。この辺はおいおい整理していきます。 自社製のへんてこなサーバーを持ち込みも OK でしたし、VPN の構築とかもかなりスムーズにやってもらって、さくらインターネット++ でした。当日、自社製サーバーを置く棚板が、本来想定していたものと違っていたのですが、すぐに別の iDC から希望通りのものを持ってきてくれたりもしました。 そんなこんなで iDC の立ち上げ1ラック目が完了しました。いまはこのラックで動かすサービスの最終調整をリモートから行っています。 今後も気が向いたら、更にラックが増えて拡大していく様子もレポートしてみたいと思います。お楽しみに。 ケーブルがぐちゃぐちゃだと、サーバの交換などの作業がしにくいし、作業中に余計なケーブルに触れて緩んだり、抜けたりして思わぬ障害になるのでケーブルの整理は早めにやっといたほうがいいですよ。 門の形をした変なビルの予感…!ところで床下ってけっこう汚くなかったですか? 背中が大変なことになってそうです。 昔DECのアルファサーバ組んでた頃を思い出させてくれる写真でした。ケーブルはサーバの出し入れまで考えて結束しないとあとでトラブルの元になりますよ。 IDCに入れると移動や出入りに時間がかかることが多いので、コンソールサーバとかを使って、シリアルコンソールを使えるようにしておくとLinuxでもシングルモードに落としても、シリアル経由で入れるので便利です。あとは最近は、リモートKVM(IPで画面,キーボード,マウスを飛ばせる)とかがあるのでそれも便利みたいですよ。SUNのサーバ(SPARC機だけ?)やNOKIAとかだと、すべてシリアル経由で制御できるので、非常に便利でした。(Boot用のCDとDATでのリカバリとかも最悪の場合、遠隔地で も可能だったりします)ケーブルは整線は、最初にやっておかないと・・・大変。LANも冗長化してスイッチの障害にも対応できるようにしていると良いかもしれませんね。 はてなさんはさくらに移行ですか。ウチも大阪時代から使ってますが、なかなか手ごろなところです。(大昔はサーバ室にコミケの広告原稿が落ちてたりしてたけど。) 1Uサーバのラックマウント・・・重ねすぎのような・・・せめて1Uスペースは空けてマウントしないと、空調が・・・ 1Uサーバはきっちり詰めてマウントしないと、逆に計算通りの冷却効果が得られない、と聞きましたが。。真偽は定かではなし。 深夜、再起動できなくなると大変なんだよねー。リモートで再起動するときとか・・・。電話で再起動依頼などをすると慣れてないと大変なケースがw(って自分だけか?)IPMIがほしくなるこのごろ。さくらはキャリアフリーのデータセンタ箱の中にあるので自由度は高いすよねー。 さくらは営業さんにお話を聞いたところ比較して、ラック当たりの廃熱量が小さくラック当たりの電源の容量が小さくなっていました。そのため、1Uなどの高密度サーバーをやろうとすると廃熱と電源の関係で全Uに詰めてかつ全UがCPUフルパワーで回ると危険と判断して回避しました。さくらでやるならば、高密度ではなく2Uなどを使い、高いマシンをVMWAREなどで仮想化したほうが、最終的には安全だと考えています。その判断が正しいか間違っているかはわかりませんが、いちおう、さくらについてはそんな感じです。もしよろしければ、その辺をどのように判断したかお暇なときにでも教えて下さい。まぁさいきんはTDPがずいぶんと小さいですから・・・ 話は変わりますが、なぜ今更Sunなのでしょうか?いや、Sunが悪いということではなく(私も仕事ではSunですし)、これまでのサーバ構築ポリシーと違う気がしたので、なんか理由があるのかなぁと。 |
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